チャイナタウンに近いチャオプラヤー川沿いの寺院ワット・リアップ内の日本人納骨堂で9月23日、在タイ日本人らが集まり「秋の彼岸法要」が行われた。主催はタイ国日本人会。
学習寺として知られる同寺院の一角。1935年頃に金閣寺を模して建立されたという同施設には現在、約550柱の日本人の御霊が祭られており、毎年春秋の彼岸には多くの日本人が参列。祖国から遠く離れたこの地に眠る邦人物故者の供養を行う。
堂守は高野山真言宗の管理僧が行うが、宗教に関係なくタイで亡くなった日本人の御霊を安置する施設として日本人会事業部が管理する。同部ではこのほかに、泰緬鉄道建設に従事して亡くなった外国人慰霊のために旧日本軍が建設したカンチャナブリの慰霊塔と、明治時代に最初の移民として渡タイし、コラート鉄道建設に従事中マラリアなどで亡くなった18人の慰霊のための「第一回移民ノ碑」(ケンコイ寺境内)の管理も行う。
この日の参列者は約60人。在タイ日本大使館や盤谷日本人商工会議所からの来賓、ロングステイ中の年配者らの姿も見られた。タイの僧侶による読経の後、焼香を行った。馬場心悟師の説法では、神妙な面持ちで聞き入った。