貧困層のための居住区「オンヌット14ライ・コミュニティー」(Sukhaphiban 2)内に7月26日、全品「0バーツ」均一の雑貨店「0バーツショップ(Zero Baht Shop)」が開業し、バンコク市民の間に話題が広がっている。
現金の代わりにリサイクル可能な資源ごみとの交換で食料品などを販売する同店。タイ工業連盟(FTI)傘下のタイ持続可能環境包装管理研究所(TIPMSE)によるプロジェクトで、プラウェート行政区と同地区住民が共同で運営。プーミポン国王陛下が示されている哲学「自給自足が可能な経済」を理念にしているという。
同店では鉄(5バーツ)、アルミ缶(30バーツ)、ガラス瓶(1バーツ)、古新聞(4バーツ)、ペットボトル(13バーツ)、段ボール(3バーツ、いずれも1キロ当たりの価格)などで、店内の商品と交換できる。回収後の廃棄物は、同プロジェクトをサポートする各企業が買い取る仕組みだという。生活費の軽減や地域の廃棄物の排出量の削減、リサイクル可能な有価物の取引価格の公開につながる国内初の試みとして注目が集まる。
TIPMSEの広報官アモンポンさんは「私たちはここで月額2万バーツ相当の廃棄物が集まることを期待している。住民の生活コストの軽減や生活環境の改善で役に立ちたい」と話す。
営業時間は9時~21時。