バンコクを拠点に活動している演出家・篠田千明さんが7月~9月にかけて市内で開催されるアート・フェスティバル「Bangkok Biennial」に参加し、友人のアーティストらと共同で制作した3作品を「超常現象館(Supernatural Pavilion)」と題して発表する。
「Bangkok Biennial」は国際ネットワーク「アニノマス」で集まった人たちが運営。キュレーターは存在せず、プラットフォームだけが用意されているのが特徴で、出展者各自が自由に企画して作品を発表するというスタイル。
篠田さんとダンサー福留麻理さんとの共同作品「5x5 Legged Stool」は、1964年に描かれたダンススコアから時間を立ち上げていくもの。同じ踊りの過去の映像を重ね合わせ、幽霊のようにも見える過去の自分の映像とともにダンスを上演する。
ダンサーのAokidさんとのコラボによる新作「Tiger, Tiger」は、、5年ほど関係しているバンコクのナンロン地区で聞いたという七不思議の話をリサーチした結果を、アーティストのインスピレーションとともに表現した作品。今回のイベントで「超常現象」をテーマにしたきっかけにもなっている。
3VR(ヴァーチャル・リアリティー)作品「ZOO VR installation」は、「現代魔術師」という肩書きを持つゴッドスコーピオンさんとのコラボ作。ZOOは見えないものを見る者と、その姿をみる者の関係を作品化した。ゴッドスコーピオンさんがNYOTAIMORI TOKYOのMyuさんと組んで制作中の死後の世界を生きながら体験する新作VRコンテンツも展示する予定。
「5x5 Legged Stool」の上演期間は8月17日~19日。「Tiger, Tiger」の上演は8月25日・26日。「ZOO VR installation」「KANNAGARA(仮)」の展示は9月7日~15日で、会場はナンロンの寺院「Wat Care Nang Lerng」を予定する。