チェンマイでも戦没者追悼-日本の慰霊祭と同時刻に祈りを捧げる

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 チェンマイ門からウアライ通りを南西に約800メートル、ムンサーン寺院の日本人戦没者の慰霊碑で8月15日、有志らが集まって、戦争で亡くなった日本兵、タイ人、山岳民族の人々の冥福と平和を祈り黙祷を捧げる。

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 三重大学を定年退官した13年前から供養を続けているという同大学名誉教授の梅林正直先生(77)は退官後、タイ北部6県の山岳民族村で梅やマナオ(タイのライム)の植樹ボランティア活動も行っており、毎年この時期にはタイに滞在する。地元ではドクター・マナオ(名前のまさなおが由来)として知られ、日本ではテレビ番組「世界を変える100人の日本人! JAPAN☆ALLSTARS」でも紹介されている。

 毎年日本時間の正午(タイ時間10時)、梅林先生が持参した短波ラジオから聞こえる日本の戦没者慰霊祭の黙祷に合わせて祈りを捧げる。当初はメイドを伴って2人だけで行っていた儀式だが、8年前から一般に参加を呼びかけはじめ、多くの賛同者が参列する今の形になった。

 昨年の参列者は約50人。チェンマイ在住の日本人をはじめ、地元のタイ人や外国人、地元のフリーペーパーやネットで情報を得た観光客も集った。宗教的な儀式はないが、清掃を行い、日本酒や食べ物の供物を捧げ、献花をする。慰霊碑を守る同寺院にも寄進を行うほか、戦争博物館も見学する。

 梅林先生は「日本人だけでなく、多くの犠牲を払って亡くなったタイ人、山岳民族の方々にも手を合わせたい。日本兵は皆お腹を減らしていただろうから餅も供えたい」と戦没者を思いやる。

 タイには同慰霊碑以外にも数多くの旧日本軍の追悼施設が点在する。

 開催時間は9時30分~10時30分。供養料は100バーツ~。問い合せは梅林先生(TEL 08-1186-6777)まで。

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