タイ全土で皆既月食が観測された12月1日夜、政情不安で暗いニュースが続くバンコクでも多くの人々が神秘的な天体ショーを楽しんだ。
15時に月食が確認され、18時20分に皆既状態を迎えた月は、19時過ぎに月の欠け具合がちょうどスマイルのような形に。バンコク各地ではこの様子を写真に収めようと多くの写真マニアが望遠レンズを南西の空に向けた。
バンコク屈指の高級住宅街スクムビットに住む石井良治さんは、高層コンドミニアムの屋上で「スマイルに見える珍しい写真が撮れたので満足。スマイルが心からの笑顔なら良いが、今は不吉なことの前兆のようにも思える」とタイの先行きを心配する。
NARIT(国立天文学研究所)の発表によると今月28日に再度部分月食が観測でき、その次に見られるのは2年後のことだという。