エスプラネード（Ratchadapisek Road）4階のムアンタイ・ラチャダライ・シアターで6月29日、これまでに何度も映画化・ドラマ化・舞台化がされてきたタイ文学の傑作「タウィポップ」のミュージカル上演が始まった。

　国民からはボーイの名で親しまれ、数々の映画・舞台作品を手掛けてきたサコーンキアット・ウィーラワンが監督を務める同作品。主演はヒロインに女優やシンガーとしても活躍するナットミリアさん、恋人役にバンド「NOLOGO」のボーカル、モデルとしても人気でミュージカル初挑戦のドームさん。大物2人の共演ということで話題を集める。

　原作は日本語に翻訳されたことのない日本未発表作だが「メナムの残照（タイ語題「クーカム」）」で知られる女流作家トムヤンティさんの作品ということから、バンコク在住の日本人の間でも注目を集める。

　ストーリーは2つの世界が重なるという意味を持つ作品名の通り、ヒロインであるマニーチャンが時空を超えてもう一つの世界に行くもの。背景は植民地化の危機が迫るラマ5世のラタナコーシーン112年。時代の波に翻弄（ほんろう）されながらもアカラテープワラコーンと出会い、恋に落ちる。

　同劇場のPR担当Benjawan Suwansukhumさんは「素晴らしい音響と照明、壮大な演出の90分の作品。初日から連日盛況で、来場者からは良い反響を頂いている」と話す。

　開演は、水曜～金曜＝9時30分、土曜・日曜＝14時と19時30分の1日2公演（木曜と日曜の夜の部は英語字幕付き）。料金は500～2,800バーツ（6歳以上限定）。チケットはタイチケットメジャーカウンターで予約販売する。上演は8月7日まで。