バンコクの倒壊危機の旧SC基礎部分に水たまり-魚放流し話題に

魚にエサを与える近所の主婦

魚にエサを与える近所の主婦

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 かつては人気の百貨店として栄えながらも現在は朽ち果てている建物「旧ニュー・ワールド・デパート・バンランプー店」(サムセン交差点)が現在、基礎部分にたまった水に大量の魚が生息し話題を集めている。

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 同施設は1982年に地上11階建ての商業ビルとしてオープン。その後同地区にある建物の高さを制限する建築協定に抵触することが問題になり1997年、裁判所の命令により5階から上部を解体することに。しばらくは低層階だけで営業を続けてきたが倒産。2004年の解体工事では一部が崩落して死亡事故も発生した。その後は最上階の4階に屋根のない状態のまま放置され現在に至るという。

 プールかと思えるほど雨水がたまったのは、1階床下の建物基礎部分の約500平方メートルで深さは約50センチ。中にはティラピアやナマズ、コイ、金魚など大小さまざまな魚が泳ぐ。周辺地域の住民によると数は1000匹以上で、見たこともない魚もいるという。  

 これだけの魚がすむようになったのは1年ほど前から。そもそもは近所で麺の屋台を営むスッダラートさん(53)が周辺に蚊が多いことに苦慮。水に大量のボウフラが発生していることを知ってからは、蚊対策にグッピーを放流したという。これがきっかけになり徐々に魚を放流する人が増え、現在の状況になったという。

 建物には普段、関係者以外に立ち入りをさせないように施されているが、ソイ(路地)に接する建物の一部に木製のデッキを設け、そこからは魚にエサを与えることができる。

 プラナコーン地区のサワポーン区長は「魚にエサを与えるために市民や観光客が侵入しているが、建物が老朽化し地盤も沈下、崩壊の危険があるため柵を設ける予定」としている。

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