ジョムティエン、パタヤ沖のシャム湾で開かれていた国際ヨットレース「トップ・オブ・ガルフ(Top of the Gulf International Regatta 2009)」は5月4日、4日間に渡る熱戦を終え閉幕した。
今回で5回目を迎えた同大会にはキールボート=29艇、Platu=17艇、オーシャンマルチハル=8艇、オプティミスト=130艇、Hobie 16=15艇、Hobie Tiger=8艇、モノハル・ディンギー=12艇がエントリー。日本人チームは油壷と江ノ島から2組、在タイ邦人チームも1組が参加した。
タイの政情不安の影響で日本から参加予定だった2組が来タイを断念。海外の大型レーシングチームも参加をキャンセルしたが、大会本部が置かれたオーシャンマリーナ・ヨットクラブには大勢のセーラーたちが集まり、例年通りの盛大な大会となった。
日本人チームでは、クルージングクラス出場でクルーの平均年齢が還暦に近いという江ノ島チームが連日1位、2位と上位に着け総合で2位に。日本のヨット界を開いてきた油壷の有名チームは今年初参加。艇のスクリュー軸受け冷却部の故障で浸水が完治しないトラブルに見舞われ不本位な結果となった。
江ノ島チーム・スキッパーの荻野哲郎さんは「この大会への参加は今回で4回目。海域やチャーター艇の理解を深めることができた。昨年まではシンガポールの大学チームに戦意むき出しでレースをしていたが、メンバーはベテランぞろいだから無理せず『年を取ったらあんな風になりたい』と目標にされる様な乗り方に変えた」と笑いながら「今後も参戦したい。若い競合チームの成長を見るのも楽しみ」と話す。
現地でチャーターボートを扱うネクストヘディングの落合健二さんは「この大会の特長は、日本国内のレースよりクラス分けがしっかりされているので、入賞の可能性が高い。日程もゴールデンウィークに重なり日本人にも参加しやすい国際大会では」と話す。「経済不況の影響もあるだろうが、今回はぜいたくすぎた連日のパーティーを改め、エコやロハスを意識した運営も選手に好評だった様子。レース後に観光を楽しむ時間もあっていい大会だった」と振り返る。