東日本大震災以降初めてとなる訪日パッケージツアーが再開し、スワンナプーム国際空港で4月30日、日本政府観光局(JNTO)バンコク事務所による出発式が行われた。
3月の震災以降、4月末出発までのす全ての訪日パッケージツアーの予約がキャンセルになるなど、大きな打撃を受けたタイの訪日市場。その後観光庁とJNTOでは、訪日プロモー ションの再開を宣言し、訪日市場復興に向けて準備を進めていた。
この日ツアーを催行したのは東京周辺のツアーを企画したエイチ・アイ・エス・バンコク支店と、東京、富士、横浜周辺のツアーを企画したトラベルデザイン。出発式ではJNTOバンコク事務所の益田浩所長から、ツアー参加者81人に記念品が贈られた。
同事務所よると、震災以前、タイの訪日市場は拡大傾向にあり、2010年のタイからの訪日観光客は21万4,881人と初めて20万台を突破。国別では上位7位に浮上し、前年比21%増となっていた。「訪日市場の早期回復を目指し、引き続きさまざまなプロモーションを実施して行く」としている。
一方タイ政府は5月1日から、震災の影響によるタイへの日本人観光客の減少を食い止めるため、ビザなしで入国した日本人の滞在できる期間を現行の30日から90日へ拡大。国内の観光産業の支援策の一環として10月31日まで実施するとしている。
益田所長は「震災後、タイから初めての訪日パッケージツアーの出発は大変うれしいニュース。東京やそ の周辺各地で買い物や観光を楽しんで、よい思い出をタイにたくさん持って帰っていただきたい」と話す。