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バンコクで「東日本大震災1周年 復興映画上映会」-タイ人も黙とう

上映された「がんばっぺフラガール」

上映された「がんばっぺフラガール」

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 BTSサイアム駅前のパラゴン・シネプレックスで3月11日、災害に立ち向かい復興する日本人の姿を描いた映画を上映する「(11.3.11絆)-東日本大震災1周年 復興映画上映会」が開催された。国際交流基金(ジャパンファウンデーション)バンコク日本文化センター、バンコク国際映画祭(WFF)、パラゴン・メジャー・シネプレックスの共催。

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 上映に先立ち、フリーアナウンサーでテレビ番組の司会などで知られる福留功男さんを迎え、東日本大震災の被災者の追悼を実施。福留さんの発声で、東日本大震災の発生時刻12時46分(日本時間14時46分)に、集まった150人余りの参加者全員が黙とうをささげた。福留さんが制作したというタイの国民的スターのバードさんが歌う震災支援ソングのビデオも上映され、タイから日本へ、日本からタイへ、それぞれを思いやるメッセージが披露された。

 上映会ではまず、福島県いわき市の「スパリゾートハワイアンズ」の営業再開を目指して奮闘するフラガールたちを描いたドキュメンタリー「がんばっぺフラガール」を上映。続いて「アユタヤの侍」などタイ映画界で活躍中の俳優で、福島県出身の大関正義さんによるトークショーが行われ、地元の様子やチャリティー活動の様子、タイ人へのメッセージなどを披露した。

 このほか若者有志が「東北を、日本を、花火で明るくしたい」という思いで、東北10カ所で一斉に花火打ち上げを成功させるまでを追ったドキュメンタリー「Light up Nippon」、三宅島の噴火を乗り越えた家族と犬の実話を基にした劇映画「ロック~わんこの島」も上映。タイ人、日本人など約200人が鑑賞した。

 バンコク日本文化センターの瀧田さんによると、来場したタイ人から「苦しみや困難に立ち向かう日本人の姿は素晴らしい」「日本人の被災の苦しみを感じた」「劇映画もまるでドキュメンタリーのように訴えかけるものがあった」「映画から日本人の本当の愛や忍耐の姿勢を学んだ」などのコメントが寄せられたという。

 会場には、日タイの絆づくりに長く貢献し、日本でも有名なアーティストのタムさんが、この日のために描いたイラスト作品を展示。2万人以上のファンを持つタイのオンライン・アート・コミュニティー「Portfolios.net」の主宰者が昨年の震災後、日本を応援するためにアーティストから集めたメッセージ・イラスト作品も展示された。

 滝田さんは「この日のために、たくさんのタイの方々が協力してくれた。『都合がつかないけれど』とメッセージだけ寄せてくださった方や会場にだけ来てくださった方もたくさんいた。日タイの『絆』という言葉の意味を再認識する一日となった」と振り返る。

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