バンコク郊外の北部、タイランド・サイエンスパーク内のシリントーン・サイエンス・ホーム(Pathum Thani)で8月26日、7日間の日程で開催された「APEC青少年サイエンスフェスティバル(AYSF)」が閉幕した。タイ国科学技術省と外務省の共催。
開催4回を数える今回は「自然から科学技術へ」をテーマに、環境破壊の防止や環境問題の解決に対する科学技術の重要性を啓発。ホスト国タイのほか、日本、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、ブルネイ、インドネシア、シンガポール、ベトナムなどAPEC加盟16カ国から、科学者を志す若者や研究者など660人以上が集まり、過去最大規模で開かれた。
会場では「魚ロボット」「バイオルミネセンス」「折り紙」「水ロケット」「生物多様性」「原子力」「天文航海」「地元の知恵」など9つの展示コーナーを展開。昼夜燃料なしで飛行できる太陽光パネルを利用した「ソーラーインパルス」も展示した。
JAXA(日本宇宙航空研究開発機構)の宇宙飛行士・野口聡一さんが国際宇宙ステーションでの体験談などを披露して多くの観衆の関心を集めたほか、トゥウェンテ大学(オランダ)のHans Hillenkamp教授が、ざまざまな対象物に微細加工ができるでナノテクノロジーを説明。ガリウムイオンを使用した集束イオンビームでタイの地図と文字を描画した人間の毛髪には学生らから感嘆の声が上がっていた。